入れ歯になる原因① ~ 病気などから

入れ歯になるということは、歯を失ったということです。日本人の歯を失う原因は、1位が「歯周病」、2位が「むし歯」、3位が「破折」、その他、となっています。特に歯周病が多く、歯を支える骨が溶かされてしまうことによって、歯を支えられなくなり、最後は抜け落ちてしまう病気です。近年ではむし歯は減少傾向にありますが、この歯周病で歯を失う方は依然として多い現状があります。

 入れ歯になる原因② ~ 治療法の選択から

歯を失ったとき、失った歯の見た目や機能を補う治療方法は、基本的に、「入れ歯」「インプラント」「ブリッジ」の三択となります。しかし、ご本人様が、「手術を伴うインプラントにしたくない」、「健康な歯を削ってしまうブリッジにはしたくない」、といったケースもありますし、また、「ブリッジやインプラントにすることができない」といったケースもあります。

入れ歯

ブリッジ

インプラント

インプラント手術はしたくないから入れ歯を選択するケース

インプラントではあごの骨にインプラントを埋め込む外科手術が必要になることから、「手術をするのは怖い」といった理由から敬遠される方も少なくありません。

「手術で失敗するのが不安」「手術を失敗した話を聞いた」「年齢的に手術とかはしないで美味しく食べれる方法にしたい」といったケースや、ご家族の方が「よその歯科医院でインプラントといわれたのだけど、親は高齢だから手術はさせたくない」といったようなケースです。

このような場合には、快適な入れ歯を選択することで、手術のリスクは回避できます。

インプラント手術が出来なくて入れ歯を選択するケース

インプラントとは失った自分の歯の代わりに人工歯根を埋め込み、人工の歯を装着させる治療方法です。より自分の歯に近い感覚で噛める為、非常に多くその手術が行われてきました。一方で、だれにでも手術可能なわけではなく、手術が出来ないケースもあります。そのような場合にも入れ歯治療であれば問題なく行うことが出来ます。

A.骨の量が足りなくてインプラントが断られて入れ歯を選択するケース

あごの骨にドリルで穴を開けて、インプラントを埋入するには、これからインプラントを埋入する部分のあごの骨に十分な厚みが必要です。しかい、日本人の場合、欧米人と比べ、このあごの骨の量が足りないケースも多く、インプラント治療が出来ない場合も少なくありません。また、「特殊な骨移植などの手術をしてまでインプラント治療をおこなうのは・・・」といった理由からも、入れ歯を選択されるケースも多くあります。

B.骨粗しょう症の薬を飲んでいてインプラントを断られて入れ歯を選択するケース

骨粗しょう症のお薬を飲まれている場合には、インプラント手術は避けなければなりません。そのような理由から入れ歯治療を選択されるケースも増加傾向にあります。

C.高血圧でインプラントを断られて入れ歯を選択するケース

高血圧の持病がある方も、インプラント手術を断られるケースがあります。入れ歯治療であれば手術もなく、すぐに治療を開始することが可能です。

D.糖尿病がありインプラントを断られて入れ歯を選択するケース

インシュリン依存性糖尿病の方で、血糖値を良好にコントロールできない人は、インプラント治療は避けたほうが良いとされています。「無理に手術するのは避けたい」といった理由などから、入れ歯治療を選択される方も少なくありません。

E.心臓病でインプラントを断られて入れ歯を選択するケース

人工弁置換術を受けられた方や、体内型ペースメーカーを入れている方は、口腔内の細菌がこれらの人工物に付着して感染性心内膜炎を起こす可能性があるため、インプラント治療は避けたほうが良いとされています。このようなケースにも、入れ歯であれば問題なく治療が行えます。

ブリッジ治療はしたくないという理由で入れ歯を選択するケース

ブリッジでは、元々歯のあった部分の両隣りの歯を大きく削って土台とします。その土台に橋渡しのように、数本分連なった人工の歯のかぶせ物を被せる治療です。しかし、「健康な歯を大きく何本も削るのは嫌だ」いった理由から、入れ歯治療を選択される方も少なくありません。

ブリッジ治療ができなくて入れ歯を選択するケース

歯を失った場合に、元々歯のあった場所の両隣の歯を大きく形が変わるくらい削って土台とし、橋渡しのように連なった被せ物をする治療方法をがブリッジです。しかしこのブリッジでは、多くの歯を失ってしまっている場合には治療が難しくなります。